不思議な能力を持つ者 Y 2    「着信アリ」

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世の中には科学で証明できない世界がある・・・、 そう思わされる事が、次々と現象となって身の回りで起こり始めた・・・。     ある噂は8ヵ月程前から耳に入っていた。 それは、写真を見るだけで、そ[…]

Yの能力の凄さは、患者さんを通していくつか聞くようになっていた。
患者さんのつながりは無双堂のつながりでもある。

 

だから、Yの写真を通して行う霊視能力の精度の高さは、

患者さんを実際にこの手で診ていた私が良く知っているのだ。

 

 

その人達の性格や意識の使い方、癖、注意する点等を指摘していた内容は、

まさに私の持つ内容と寸分狂う事の無い内容だった。

 

 

そしてある時、患者さんを通して私の写真を観てもらった事があった。
Yは、その時の私の潜在意識を見事に言い当てた。
それだけでは無い。
私の近くに女性の霊がいる事を示唆した・・・。

 

 

その方を連れてきた時期と場所を言われたが、正直、見覚えが無かった。
(しかし、後でそういった場所に行った事も、少しおかしな事が起こり始めた時期が符号する事を思い出した。)

 

Y曰く、私に霊的な力があるから、この女性が助けを求めてきていた、というのだ。

この女性は、列車事故で無くなっていたらしく、霊は時間が経つにつれて姿、

形が崩れる、それを「鬼化」というらしい・・・。
これらを患者さんから間接的に説明された。

 

 

その話を聞き終わる頃に、ある事を思い出した。
そういえば少し前に、

 

私が寝ている足元に、知らない女性が2回現れていた・・・。

 

昔の私なら優しいというか甘い処が多分にあって、

そんな事があれば、話に応じる姿勢はあった。

 

 

しかし、昨年くらいになると、この幽界(霊達のさまよっている世界)に対して少し腹が立っていた!
死んだらさっさとあちらの世界に行けよ!

と思う事がしばしばあった。

 

 

悪さばかりして、出現の仕方もまた怖がらすやり方だ・・・。
(後にYと話をする様になって、そうなってしまう事情があるのと、

こちらの能力不足もある事を知ることになった。)

 

 

1回目は、足元に顔も姿形もハッキリとした女性が立っていた。
彷徨う者達の性ともいえる、負のエネルギーがすごかった。

 

経験が増えると怖いという事もなく、公私ともに忙しかったのと、

眠りを邪魔された思いも相重なって

 

 

「消え失せろー!

 

 

と、念ではねのけた。

 

 

2回目は寝ている最中に金縛りになった。
と思った瞬間、例の女性がお腹に這いつくばっていた!

 

 

普通ならかなり怖いシーンだが、本能とは凄いもので、何かを考える前に、

 

 

相手の頭を両手でロックしたうえに左膝蹴りをかましていた。

その見事な「無の境地」に、武術的には見事だな~、と自画自賛していた。

 

 

患者さんにも

「最近は幽霊にも厳しくなりましてねぇ~(笑)」

とこの話をしていた程だった。

 

 

それがYの指摘で、点と点が一つの線となって腑に落ちた。
Yに写真を通して、次空間を超えて除霊をしてもらい、あの世に送ってもらった。
それから私の前には現れていないのだが、その日の晩、奇妙な事が起きた。

 

 

診察が終わり治療院の片付けを始めた時に、最後の患者さんのSさんが戻ってきた。

 

「先生、今日は皆既月食ですよ!」

 

外に出ると当にその瞬間が起ころうとしていた。

 

 

少し眺めていると、マナーモードにしてある携帯がポケットの中で動き出した。
このバイブレーションは電話の着信だと思って手に取ると、

確かに「着信アリ」の動きだけれど、

誰から掛かってきたかの通知が出ていない。

 

普通は何らかの通知があって画面が変わるはずなのに、

待ち受け画面はそのままで着信だけが鳴り響いているのだ・・・。

 

 

しかも、どのボタンを押しても電話に出る事も出来ないし、

何をしても操作不能で「着信アリ」のバイブレーションだけは止む事がない・・・。

 

 

「ひぇ~、気持ちわるぃ~~。」

 

 

この恐怖を誰かと共有しなくてはと思い、

「Sさん、僕は今、皆既月食を見ながら怪奇現象に見舞われています・・・。」

と、ダジャレを言いながら携帯を見せた。

 

 

Sさんも恐がったが、それだけでは物足りない、

もっと恐怖を共有しなくてはと、受付さんにも見せに行った。

 

 

「やめて下さいー。」

 

 

と、思った通りのリアクションをしながら、気持ち悪がって中に逃げていった。

 

これで私の気も晴れたのだが、この永遠に鳴り止まない携帯をどうしようかと考えた挙句、

仕方なく強制的に電源を落として事なきを得た。

 

 

しかし、一体誰からの電話だったのだろうか・・・。
除霊をしてもらった日だけに、頭によぎるのは只一つ。
あの女性からの霊界からの電話だったのかもしれない・・・。

 

 

「お世話になりました、無事に帰る事ができました。」

 

 

というお礼だったのか、もしくは

 

 

「あの時の膝蹴り、痛かったわよ~・・・。」

 

 

 

という伝言だったのか・・・。

私は前者である事を切に望んでいる。

つづく・・・

 

 

以前、気功道場でエネルギーの見分け方を説明していた。
モデルになって頂いた方の頚を触ったら、それは明らかに霊的な症状だった。

 

 

「変な処に行ったの?」

 

 

と聞いたら、ある踏切の手前で車が停まったそうだ。
横をみたら、あのJR福知山線の脱線事故の現場だった。
その瞬間、頚が急に重たくなって回らなくなったそうだ。

 

 

霊的なモノには霊的な力でしか調整出来ないので、後で抜くことにした。

 

 

ドラゴンボールZ

ナメック星の最長老様は相手の潜在能力を引き出すことが出来るという。
クリリンはお陰でパワーアップした。Yは私を見た時に、

凄い潜在的な力を秘めていると言い、引き出してくれる事を約束した。

 

 

「力がみなぎる~、なんだこれは~、今まで見えなかった領域が見える!」

 

 

と言いたいのだが、実は今はよく分からない・・・。

もう開いたので数をこなせば分かる様になるとは言われているが、本当なのだろうか。

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