体を診ていると、過去の大きな傷跡(捻挫・打撲・骨折・ムチウチ)の跡をみかける事がある。
それは10年・20年・30年と経っていても、しっかりと残っている。
そんな古いモノが残っていて、今の症状と直接的・間接的に関わっている事を教えると、驚かれることが多い。
人によってはすっかり忘れていて、次の診察で、そんな事があった事を思い出して教えてくれることもある。
過去の大きな傷跡は、その部位を無意識にかばっている場合や思った動きが出来なくなっている。
その為、捻挫癖がついている事が多いので、しっかり治しておく方が良いのだ。
特に幼少の頃の打撲は注意しないといけない。
例えば、過去の頭への衝撃で「頚椎のロック」がかかる場合は、アトピーやアレルギーを引き起こす事が意外と多い。
子供を診察していて、そんな頚を診かけて親御さんに聞くと、ほとんど高い処から落ちた事がある。
3歳の時に階段の上から落ちたけど、ケロッとしていたからほっといたとか、0歳の時にお父さんが落としたとか、そんなものでも衝撃は残っている。
ある成人の若い女性は、原因不明のアレルギーで顔が真っ赤になるという。
頚を診れば「頚椎のロック」が凄く、明らかに原因はそこだった。
「頚椎の矯正」をかければ、ほとんど1回で劇的に治るのが、この手の症状だが、本人に聞いても事故の経験がないという。
お母さんも見覚えがないというのだが、そんな筈はないのだ。
話を聞いていく内に、1歳丁度くらいの時に、大腿部を骨折する大きな怪我をしていた事を思い出された。
普通、赤ん坊は柔軟性があるから、骨は折れないものだが、それが折れたという事は当然凄い衝撃が、頚に掛かっているのだ。
精神的ストレスで頚に負荷がかかって、頚椎のロックをかける場合もあるが、そこは衝撃の負荷と精神の負荷では違いがあるので見分け方がある。
例えば、あるダンスをしている方が、気管支炎になるという。
大体、胸の弾力が無いので、そこを回復させれば直ぐに治るのだが、ここは精神のストレスが大きく関わってくる。
パニック症状もここを解除すれば、あまり出なくなるのだが、、その子は精神からくるタイプではないので聞いてみた。
「これって最近出始めた症状で、過去には出ていないでしょう?」
思った通り、その通りだという。
「こんな動きばっかりやってるんじゃないの?」
それは胸を膨らましたり下げたりする動きが多すぎて、胸へ負荷をかけ過ぎた結果、症状がでていたのだ。
本人も、その動きが多くなってから症状がでている事に気付いた。
症状が同じでも、原因の違いでアプローチのかけ方も違ってくる。
原因が分かれば、本人も注意ができるので、そこの負荷が減って楽になる。
小さなお子さんをお持ちの方は、ご注意を・・・。

内気で自信のない低学年の男の子。
体を触った瞬間、脳と手足末端の神経伝達が全然上手く伝わっていないのが分かった。
そこで、神経伝達をスムーズにする誘導をしてリハビリを教えた。
すると、ドジなのは自分が悪いのでは無いと言われたのが嬉しかったのか、すぐに上達して手足の動きが普通の子より良くなった。
すると外に遊びに行くのが楽しくて、活発な子に変わっていった。
体と心は密接なのだ。