以前、「過去の尻もちがもたらす尾骨・仙骨の変形(痛み)について」というブログを書きました。
臨床で、数は少ないが尾骨・仙骨の変形(痛み)を診かけることがある。 背中から腰へと調整をしていて、尾骨や仙骨に触れると固く変形している場合がある。 「過去に尻もちをついて、[…]
これに、少し補足が加わる事になります。
前回は、何年も経った骨の固定化された変形はどうしようもないが、
骨の突出を減らして、ゴツゴツした骨の感覚をフワッと柔らかくすることができる、という内容です。
しかし、これがそうでも無さそうです。
Hさんは20年以上前にお尻を強打して、尾骨が変形したそうです。
それから、体中のバランスが変わってしまったと言います。
確かに、触ってみると尾骨の先端は右斜め40度近くまで、変形しています。
骨はゴツゴツして固く、仰向けはお尻が当たって痛い・・・。
尾骨の変形で、今まででの患者さんで一番曲がってる感じです。
そこでいつもの様に、骨を柔らかくして弾力をつけてあげました。
すると、
「頸椎や頭蓋骨が動く感じがします!」
と、Hさんは声高らかに嬉しそうに言います。
「流石に、これほど古傷で曲がった骨の形は戻らないと思いますけど、機能はこんな感じで回復しますよ!」
それから、Hさんはすごく調子が良くなってくるので、本人の希望もあって尾骨調整を数回しました。
すると、どうした事でしょう!
40度近く変形していた尾骨がほぼ、真っ直ぐになってきているのです!
これには、私が驚きです。
まさか、こんなに古傷で変形したモノが治るのかと・・・。
(Hさんは、おまかせ治療の自費診療です。それで4回ほど治療。)
全ての尾骨変形が、こんなキレイに治るとは思えませんが、骨のある程度までの形は、変化をさせる事は出来るようです。
あとは、患者さんの持っている感受性の高さが関連します。
Hさんは、骨をゼロコンマ数ミリ動かしただけでも、全然違う箇所の骨が動く、というくらい感受性が高く、氣の流れが活発な方です。
なので今回のケースは例外的なのかも知れませんが、可能性の幅が増えました。
「たかが尾骨、されど尾骨」
それが全身に影響を及ぼしているのであれば重要な箇所です。
今一度、尾骨を触って真っ直ぐか調べてみては如何でしょうか。