風邪とは一体何なのかを理解していきましょう。
厚生労働省は「インフルエンザは風邪ではない」
という一大キャンペーンをしてマスコミが助長する流れがあります。
「早めの予防接種を」とあおり立てるので、
インフルエンザは普通の風邪よりも症状が重く、
感染力が強く、特別な恐い病気の様に思っている方も多い事でしょう。
しかし、インフルエンザはまぎれもなく風邪の一種です。
正しくは「風邪症候群」と言い、
ウイルスが原因で鼻から喉にかけておこる炎症によって生じる症状につけられた名前です。
さて、前回のブログで風邪を引いたら、
「風邪薬を飲んではいけない!」理由をみてみましょう。
風邪の仕組み
1:ウイルスや細菌が体に侵入する
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2:体は異物に対して、「さむけ・ふるえ」を起こして、熱を産生します。
(サイトカイン等の発熱物質の影響で視床下部のプロスタグランジンの合成が始まる。
延髄にある体温調節の温度をリセットして高めに設定をし直す。)
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3:免疫反応と炎症反応を起こして、ウイルスを殺し、
体の壊れた部分を修復しようとします。
(熱があると体はしんどくなるが、ウイルスや細菌はもっと過酷な状況にあります。
インフルエンザが冬に流行るのは寒い環境が適しているからです)
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4:熱が下がる時には、体の中はきれいにリセットされ、より強くたくましくなっています。
(風邪は日頃の疲れやこわばりを弛め、潜在的にある病気をリセットしてくれる有難いシステムです)
さて、「風邪薬」とは解熱剤を中心にした薬のことです。
つまり熱を下げてしまいます。
熱が下がると体は少し楽になりますが、
ウイルスや細菌は元気になってしまうので、
薬の作用が切れてしまえば、熱はぶり返して長引きます。
それでは、風邪薬やインフルエンザの副作用をみてみましょう。
1、解熱剤は安全な薬ではなく、小児ではショックや低体温の副作用がある。
特に非ステロイド系抗炎症解熱剤は、外国では解熱剤として使用されていない程強い薬で、副作用が強い。
脳へのダメージが残る場合がある。(インフルエンザ脳症)
2、「タミフル」は熱を直ぐに冷ましてくれる特効薬の様に登場しましたが、実際の効果は「わずか」です。
実際は、朝夕1回ずつ飲んで5日間使うと、使わなかった時と比べて1日程、早く熱が下がるというものです。
副作用として、腹痛、下痢、吐き気、ショック、肝機能障害、腎不全、精神錯乱等があります。
リスクを考慮して、わずか1日の差の為に使う必要があるとは思えません。
3、インフルエンザワクチンは効果がほぼ無いとされるが、副作用はあります。
ぜんそくや、じんましんのアレルギー症状、脳炎や脳脊髄神経障害を起こす可能性があります。
(ウイルス培養時の鶏卵のタンパクや毒性を消すために使うホルマリンが問題とされる。
だが、私が問題視するのは、ワクチン全般に使われる保存料として水銀が使われていることです。)
(インフルエンザワクチンは1948年から1994年までの46年間の間、
日本では集団接種が行われていましたが、莫大な臨床結果から、
まったく効果がないと判断され中止されたのです。
副作用があるのに予防注射の必要があるでしょうか?)
如何でしょうか?
風邪を引いたら、しっかり熱を出して免疫力を上げる事が大切です。
その真逆の働きをするのが「風邪薬」です。
どうしても大切な仕事がある時などは、仕方なく使うことはあっても良いでしょうが、
それ以外は有効性は無いといえます。
さて、次回は風邪の時のポイントを押さえて行きましょう。
母里啓子(もりひろこ) さん
元国立公衆衛生院疫学部感染症室長疫学のプロとして、
間違った知識が広まっている事を懸念して、全国で啓蒙活動をしています。
日本人しか買わない「タミフル」
これまでにタミフルを服用した計3200万人の うち、
日本人は2400万人。日本が世界の8割以上を占めている。